No.0013:Apple Watchを1日使ってみて
2015.04.26

 一昨日の4/24に待ちに待ったApple Watchが発売されました。アップルの新製品の発売というと、長蛇の列、入店時のハイタッチといったお祭りのような騒ぎは皆さんも知ることかと思います。ただ、今回は販売店舗を絞り込み、メインはオンライン販売で、いつものような華やかさは鳴りを潜めていたようです。iPhoneに比べると商品の注目度が大きくなく、iPhoneの行列の長さと比べられるのを嫌ったことによる販売戦略では?との憶測も流れています。そんな不安を感じつつ期待も大きいApple Watchを私も職業柄、仕事のチャンスを秘めているかもしれない、百聞は一見にしかず、ということで、いち早く手に入れました。そんなで昨日、一日使ってみての感想を記したいと思います。

デザインは上質、付け心地は良い
 デザインは好みによりますが、私は気に入りました。iPhone、iPadにも見られる、シンプルで上質感のあるデザインだと思います。またバンドの付け外しも磁石を使うことで今までの時計にないくらいスムースで、適度なフィット感のある付け心地も◎です。こういったことは文章では伝えづらいものです。実際に手にしていただけましたら、軽い感動を覚える方も少なくはないと思います。またバンドは取り外しが可能で、サードパーティー製のものも発売が予定されているようです。きっとiPhoneのカバーで皆さんがチョットした個性を楽しんだのと同じようになることでしょう。
バッテリの持続時間は?
 カタログスペックは18時間です。実際には昨日10:00〜22:00まで、色々と試したりしながら着用してバッテリ残量は40%でしたのでカタログスペックは少なくてもクリア出来そうです。ただし、健康管理を本格的に考えるのであれば睡眠時の情報取得も重要となりますので2・3日のバッテリー駆動が望まれるのかなと個人的には思いました。また、充電はお医者さんの聴診器のようなのを、時計の裏にペタッと磁力で貼り付けることで開始されます。iPhoneのように充電ケーブルを差し込むのではなく、貼り付ければいいというところに、使い勝手の良さを感じました。
iPhoneが欠かせません!
 Apple WatchはiPhoneを持っていることが大前提になります。アプリを入れたり、各種設定を行うにはiPhoneが必要になります。またカバンやポッケに入れてあるiPhoneをイチイチ取り出すのは面倒、手元のApple Watchでサクッと済ませたいといった利便性を追求したアプリが多いです。例えばiPhoneの中の音楽アルバムを選択したり、曲の先送りをApple Watchで操作するといったリモコンのような位置づけであったりします。また表示できる情報量は画面サイズ的に限界がありますので、例えばニュースアプリのグノシーであれば、概要だけをApple Watchで、深く詳細を見たいのであれば後ほどiPhoneで、といったように画面サイズに応じたiPhoneとApple Watchの役割分担が明確になっているアプリが多いです。ポイントはiPhoneと連携して、iPhoneを補完する機能が多いということです。

その他気づいたこと
そのほかに気づいたことを3つほど挙げさせていただきます。

 一つ目はApple Watchから、電話をかけたり、受けたりすることができることです。幼い頃のヒーロー漫画でのシーンが現実のものとなり小さな感動を覚えてしまいました。スピーカを通しての会話ですので、使える場所は限定されますが、運転中、自宅で仕事中にsiri(音声認識機能)に「妻に電話」とか話しかけて直ぐに電話できることは非常に便利です。

 二つ目として文字盤は普段は真っ暗(情報が表示されていない)で、見るために手首をひねったり、軽く画面をタッチすることで情報が表示されるということです。バッテリ節約のためですが、よく工夫されているなと感じました。

 三つ目としてはsiri(音声認識機能)の精度が格段に向上した気がするということです。iPhoneでもたびたび、音声認識機能を利用していますが誤認識も少なくありませんでした。ところがApple Watchの音声認識機能は確実に私の言ったことを認識・理解しリアクションしてくれるように感じます。腕時計といった入力インターフェースの選択肢が限られているなかで、音声認識を重要視しまくって磨きをかけたのかな?と勝手に予想しています。

最後に
 以上が一日使ってみての私の感想です。正直なところ、今までの革新(命)的なアップルの新製品に比べて強烈なスゲーは少なかったと思います。スティーブ・ジョブズの死後、初めての新カテゴリの商品ということで興味津々でしたがサプライズとまでは至りませんでした。その一方、上質なデザイン、付け心地、といった時計として所有する喜びはまずまずでした。またiPhoneとの長所短所を考慮した上での適切な役割分担、連携といったガジェットとしての魅力も感じられます。さらに今後、登場するであろう素敵なアプリ次第で、いかようにも化ける商品だとも思います。

 また、私の仕事上の「チャンス」として捉えた場合、社会問題となっている独居老人の孤独死を防止するために、老人の方に着用いただいて、脈拍を計測することによって、遠くで暮らす若い家族が生存確認を行えるような仕組みを創ってみたいと考えています。何故かというと私が実際にそういった不安を抱えているからです。未病、不老不死も素敵なことですが、一人田舎で生活する親父の老化を基本的に止めることは困難です。例えどんなにテクノロジー進化したとしてもです。そんなところでApple Watchがハマる気がしています。
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