No.0047:day one 〜 毎日が始まり
2017.10.31 

 day oneとは、何かを始めた日を意味します。いろいろと勝ちまくっているamazon社の企業理念の中で使われている言葉です。

Every day is still Day One.
毎日が始まりなんだ。

 amazon社の凄さはネット通販や電子書籍にとどまることなく、最近注目されているAIが搭載されたスピーカーをいち早くヒットさせ、クラウドサービスでは圧倒的な市場支配力を持ち、アメリカでは高級スーパーを約1.5兆円もの金額で買収し実店舗の市場も席巻してしまうのかな?と物凄い勢いです。Amazon Effect(アマゾン効果)なる造語を最近よく耳にします。旧来の市場がアマゾンの参入によってメタメタにされ、倒産に追い込まれる企業が続出するという意味です。

 その強さの裏には「Day One」を大切にする精神にあるような気がします。一つの成功に安住しない、これまでの正しさを覆すそれはないか?試行錯誤を良しとする、だって 昨日までは、もう終わっていることで、今できることは他にあるだろうから。

 びっくりするような新商品やアイデアが世に広く出回った後に「自分は最初からわかっていた」風の預言者のようなこと言う人が、たまにいませんか?頭で分かっていても、行動できなければ、絵に描いた餅とか思いながら、そんなこと言うとカドが立つので敢えてそんなこと口にしませんが。勉強や体験を重ねて「Day One」から「Day Many」になって、少しそこから得られたことをアピールしたいのかなと勝手に思っています。

凄いコトって結構な人が頭の中では考えているように思う。でも実行する人は極めて少ない。だって失敗は怖い、だから今のそんなに悪くない、を続けとこ、みたいなことで。

 私も人のことなんて言えなくて、目をつけていた株の株価が、ある日、暴騰して、でも事前に買えてなくて、悔し紛れに妻に「自分の目の付け所は正しかったんだ」と言うと「その時、その価格で買えてないんだから・・・」と言われ、その時、その時に応じて調子いいことを言っている野球評論家みたいだなと、自分が虚しくなってしまいました。 

 新撰組で有名な池田屋事件の話が先日、テレビでやっていました。自分たちの主である将軍(幕府)と敵対する長州藩の謀略を食い止めるために彼らを捜索していて、ようやく居場所を突き止めた時の新撰組メンバはわずか4人だったそうです。なので突撃前に、一体、何人の敵が潜んでいるか分からない状況の中、援軍を待つかどうかの迷いもあったそうですが、自分達の原点は「将軍を守り抜くこと」で、そのために辛い稽古に勤しんできて、でも武士の身分ではないと言うことで周囲にバカにされて、、、自分たちの力を思い知らせるのは今を外してない!そんな思い、悔しさの中、4人による危険な突撃が決行されたそうです。その結果、新撰組によって長州藩による謀略は未然に防がれ、新撰組の名が天下に轟くことになりました。

原点は行動のブレを正す。

 人の性質として、少し成功したり、まとまったお金が入ったりすると、自信をつけ、、、とそこまではいいのですが、自分より低い立場の人を蔑んで、高い立場の人に媚びる、そんな傾向が強まる人が少なくないように思います。私が成功した時は、少し格好つけてるみたいですが、できれば幕末の志士である高杉晋作の次のような思いを大切にできたら素敵だと思っています。

かん難を共にしても富貴は共にできない

人は高い志に向けて苦労は供にできるが、それが成し遂げられた後、富や名誉は分かち合うことができない

 自ら指揮した圧倒的に劣勢な危なすぎる長州藩内のクーデターを奇跡的に成功させたにも関わらず、藩の要職に就くことなく藩を後にした時に、高杉が残した言葉。
「Day One」なポールウエラー